本日は ARCTURUS製電動ガン PDWのMagnusチューンをご紹介します。
それでは作業を開始します。フレームロックピン(F)を外しアッパーレシーバーとロアレシーバーを前後にスライドさせて分解します。
イモネジを緩めNOVESKE KX5タイプハイダーを外しガスブロックも外します。
ガスブロックのイモネジは2か所で止まっているのですが1か所は隠れていて六角レンチが入りづらいので工夫して緩めてください。
ハンドガード先端からURX4用レンチ的な筒状のレンチを使いハンドガードを固定しているリングを外します。
この時、Spike用バレルナットには既存ガスチューブでは少し長いので丁度良い長さにカットします。
ハンドガード本体は最後に組み込むのでとりあえずこの状態で内部チューン作業を行います。
いつもの様にロアレシーバーを分解していきます。
まずはストックを外します。
下部のボタンを押しながらワイヤーストックを後方にスライドさせます。
ストックはこの状態で止まり、これ以上抜く事は出来ません。
ストックパイプ(後部)を回して外します。
ワイヤーが通る基部にイモネジが2か所ありこれでワイヤーが抜けない様にストッパーになっています。
このイモネジを緩めるとワイヤーストックを抜く事が出来ます。
ストックパイプを後方から覗くと奥にQDスプリングガイド固定ネジがあるのでこれをマイナスドライバーで外しておきます。
これを付けたままでは引っ掛かりロアレシーバーからメカボックスが取り出せません。
ちなみにストックパイプの内側にインサートタイプのバッファーリングがありこれでストックパイプが固定されている様ですが今回は作業には無関係なので分解はしません。
次にグリップエンドを取り外します。
グリップエンドの固定ネジは六角レンチではなくトルクスレンチのT8サイズを使用し外します。
配線の確認です。
このグリップは前側から2本立ち上がっています。
グリップ内部の構造により組み込む際に配線の立ち上げ方を間違えるとモーターの角度が変わり異音が発生したり、最悪回らない事もあるので注意してください。
配線の確認をしたらモーターを取り出しグリップを取り外します。
ボルトストップ、左側のセレクターレバー、フレームロックピン(R)を外します。
ボルトストップを外すと右側にあるダミーボルトストッパーが外れるので注意してください。
マガジンキャッチとトリガーロックピンを外しメカボックスを取り出します。
メカボックスはVer.2タイプですが細部が変わっており専用品となります。
ちなみに他メーカーのVer.2メカボックスはロアレシーバーとの相性が悪く(トリガーロックピンなどの穴位置が合いません)組込み出来ませんでした。
QDスプリングガイドを外します。
メカボックスを開けずにスプリングが取り出せるのは便利ですね!
メカボックスのネジを外すのですが上部の4か所のネジは前側2本はワッシャー無し、後方2本はワッシャー有りです。
組み込む時に注意して組み込んで下さい。
メカボックス内部です。
マイクロスイッチに専用トリガーです。
メカボックス内パーツを外し洗浄します。
ちょっと話は逸れますがこれが純正のシリンダーです。
超巨大な加速ポートが付いてます!
インナーバレルが短いのでこの様な仕様のシリンダーなのかと・・・。
シリンダーヘッドを付けると実際の排出エアー量はかなり少ないですね。
軸受けを組込みます。
「
ORGA SUS420 8mm軸受け」 を使用し、しっかりと接着します。
接着剤は固まる間にシリンダー周りを組込みます。
このノズルは先端が特殊な形状となっており、チャンバー内で毎回同じ位置にBB弾がセットされる事によりBB弾の回転数が安定し集弾性向上に繋がります。
純正ピストンはフルメタルTeethなので流用します。
シリンダー内とノズルの内側にグリスを薄く塗り伸ばし、シリンダー周りを組み上げます。
その際ノズルの先端を指で押さえピストンを前後させて気密漏れがないかチェックします。
ギアの材質はスチール製で耐久性があり、精度も良くコストパフォーマンスに優れたパーツです
軸受の接着剤が固まったらシム調整を行います。
スパーの下がメカボに擦らない程度に薄めの物を選択し、セクターとベベルの下はスパーに擦らない物を選択します。
上のシムはメカボを閉じてネジを数本絞めてクリアランスをチェックします。
ギアのクリアランスは0.05~0.1mm程度を目安にして下さい。
メカボを閉じてネジを数本絞めて指でセクターを回した時に抵抗無くカラカラと回るのが理想です。
シム調整が終わったらギアのグリスアップを行います。
メカボ内の外したパーツを組んで、ギア周りとシリンダー周りも組込ます。
ピストンレール、タペットプレート周りなど摩擦が発生する部分には必ず潤滑材を塗りましょう。
このガンオイルは金属部分の擦り合う部分やプラスチックパーツにも使用可能です。
メカボックスを閉じたらスプリングガイドのベアリングを取り外します。
以前チューンを行った際にベアリング部の厚みによりMagnusスプリングでは引ききれない現象が発生した為です。
スプリングガイドを分解しベアリングを外した部分に樹脂製ブッシュをはめ込みます。
「
ORGA MAGNUSスプリング 従来電動ガン用」をスプリングガイドに差し込みメカボックスに組込みます。
メカボックスをロアレシーバーに組込み諸パーツを組みつけます。
サマリウムコバルトモーターを組み込めばハイレートスプリング使用時でもトリガーレスポンスを損なうことなく使用出来ます。
これでテストドライブを行いロア周りのチューンは終了です。
次にチャンバー周りのチューンです。
チャンバーを分解しインナーバレルとHOPアームを取出します。
ワイドボアのバレルは内壁にBB弾が当たり回転を乱す事を最小限に抑え、それにより弾道が安定します。
またORGA製インナーバレル全てチャンバーパッキンを回転させて装着できる様にサイドにも溝が掘ってあるので面HOP仕様も楽に行います。
多くのチャンバーにカット無しで使用出来るので簡単に組み込む事が出来ますが、念の為バレルを組まずにHOPだけチャンバーに組込み開口部に当たらずにスムーズにHOPが降りるかチェックして下さい。
こちらも弾道を安定させる必須パーツとなります。
通常のHOPはBB弾が通過する際に点でHOPを掛けますがこれに対し面HOPは線でHOPを掛けるのでBB弾の回転数が安定します。
チャンバーにインナーバレルとHOPを組込み、ノズルが入る部分から覗き込みHOPを下してきてHOPが水平に降りてきてるかチェックして下さい。
フロント周りをアッパーに組み込んでロアと組み上げ初速の調整を行います。
初速の調整はインナーバレル長で行い、基本的にはインナーバレルが短いと初速は低く、長いと高くなります。
初速調整が終わったらハンドガードを組込み室内での作業は終了となります。
ロングレンジでの試射を行い弾道や飛距離のチェックをし作業は完了となります。
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